所有している不動産を売却したいが、訳あり物件のため物件の机上査定に出しても買取の査定に出しても思ったように値段がつかず放置されている物件が多くあります。
そもそも「訳あり」物件とはどのような物件なのでしょうか?
「訳あり物件」ってワードは聞いたことあるけど実際どんな物件なの?
訳あり物件とは
訳あり物件の定義はありませんが簡単に説明すると以下のような物件が該当します。
- 心理的瑕疵物件
- 環境的瑕疵物件
- 法的瑕疵物件
心理的瑕疵物件
対象物件で人が亡くなっていたり、事件や事故が起こったなど心理的に避けたいような物件のことを指します。
「訳あり物件」と聞くと多くの方がこちらの心理的瑕疵物件を思い浮かべるのではないでしょうか?
- 室内で殺人(自殺)事件があった
- 室内で自然死・孤独死があった
「事故物件」とも言われます。
環境的瑕疵物件
近くに忌避施設(火葬場や墓地など)がある物件のことを指します。
また、近くに高速道路や鉄道路線がある場合は、朝晩「音」の問題に悩まされることもあることからこちらの環境的瑕疵に該当します。
いわゆる生活をしていく上で「臭い」「音」「日当たり」などに影響がある施設が近くにある物件のケースがほとんどです。
法的瑕疵物件
法律に関する問題がある物件のことを指します。(建築基準法などが定められる前に建設されており、現在の建築基準を満たしていない物件など)
私の祖父の家もこちらの法的瑕疵物件に当てはまります。
建築基準法前に建てられた物件のため、接道義務を満たしていない物件です。
接道義務とは、建物を建てるために「幅員が4m以上ある建築基準法上の道路に2m以上接していなければならない」というルールのことで、再建築するためにはセットバックをする必要があります。
もし、面している道路が建築基準法状の道路ではなく、私道などであれば再建築できない「再建築不可物件」という扱いになります。
訳あり物件って売却できるの?
「あなたは訳あり物件を購入したいですか?」と問いかけられたらなんと答えるでしょうか?
多くの方は購入に前向きではないと思います。
ですが、一定数の方は安いのであれば購入したい。立地がいいので購入したいと購入に意欲を示される方がいらっしゃいます。
ですので、訳あり物件であったとしても販売期間や売却値は相場から下がってしまう可能性はあるものの売却できないというわけではありません。
ただし、訳あり物件は取り扱っている不動産会社や取り扱っていない不動産会社に分かれる傾向があり、取り扱っていない不動産会社に相談すると「値段がつかない」「訳あり物件のため売却は難しい」
など後ろ向きの意見を聞くことになり、売却意欲も下がってしますため売却を相談する不動産会社選が重要になります。
訳あり物件の取り扱いに長けている不動産会社を見つけよう
物件をそのまま放置しておくとリスクだらけ
不動産の売却手段がわからず物件をそのまま放置しておくと様々なリスクが生じます。
- 物件維持管理費
- 空き巣による被害のリスク
- 建物老朽化によるリスク
- 近隣住民とのトラブル
物件を所有していることで毎年「固定資産税」を納めなければならず、マンションの場合維持管理費などの支払いも発生します。
その他物件の維持管理に関わる費用を所有している間支払いが続いていくため金銭的なリスクは免れません。
物件を所有しているということは毎年「固定資産税」が発生します。
また、空き家のまま放置しておくと、空き巣の被害に遭う可能性もあります。
建物老朽化が進むと自然災害による建物倒壊の可能性も上がってしまいます。
一定期間ごとに物件を訪れ、掃除や管理をしていれば問題ないかもしれませんが、数年・数十年空き家を放置したままにすると害獣による被害や雑草・悪臭などで近隣住民の方に被害が及ぶ可能性もあります。
物件の近くに住んでいる方であればある程度の手入れは可能ですが、相続や遠方への引っ越しなどで気軽に手入れできる距離に物件がないのであればこういったリスクに備えるためにも適切に売却しリスクをなくすことが大切です。
売却を進めていく方法
まずは売却方法を決める
不動産の売却を検討し、まず考えるのが「売却方法」です。
売却方法には、大きく分けて「買取」と「仲介」があります。
買取は、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法。仲介は、不動産会社に間に入ってもらい買主様を見つけて売買を行う方法です。
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媒介契約の内容を把握しよう
不動産売買の方法は大きく分けて2つの方法があります。 ひとつ目は、不動産会社に仲介をお願いして物件売買の仲介に入ってもらう方法。 ふたつ目は、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法です。 今回は、 ...
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訳あり物件での売却方法のおすすめは「買取」です。
仲介で販売する場合以下のような費用負担が売主様に発生する場合があります。
- 特殊清掃費
- 残置物撤去費用
- リフォーム費用
- 固定資産税
- 物件維持管理費
仲介で販売する場合は、売買が成立するまでの所有者は売主様です。
物件を所有している時と変わらず固定資産税や物件の維持管理の費用が発生します。
また、売買をするにあったって室内で亡くなっていた場合については、そのまま売却するのではなく「特殊清掃」という専門の業者に依頼し、清掃を行います。こちらの費用は状況によりますが、数万円〜費用が発生するため決して安い金額ではありません。
その他、残置物が残っている場合には残置物撤去。リフォームが必要な箇所があればリフォームをして販売するなど売買が成立するまでに必要経費が発生します。
通常の仲介で期間に余裕がありゆっくり売却していきたい場合には良いかもしれませんが、訳あり物件を所有している多くの方は、少しでも早く売却したいというお気持ちの方が多いのでこれらの心配がない「買取」がおすすめです。
不動産業者に買い取ってもらうことができればあとは、不動産業者に任せてしまえば問題ないのでそういった金銭面の負担も軽減される。
地域に根付いている不動産会社に相談する
地域密着型の不動産会社の場合、対象地域にて物件探しをおこなっている顧客情報を多く所有しているケースが多く、その中に訳あり物件を探している方がいらっしゃる可能性があります。
例えば、ボロアパートでもいいので購入してある程度自分でリフォームやDIYを行いたい方や、訳あり物件であったとしても値段や立地を優先されて探されている方などです。
ただし、不動産会社選びは慎重に行わなければなりません。
先ほど訳あり物件の売却には「買取」がおすすめ。とご紹介しましたが、不動産会社によっては買取事業を行なっていない不動産会社もありますので注意しましょう。
事前に訳あり物件であることを伝えて査定の依頼をするのが良いでしょう。
訳あり物件の売買に長けている不動産会社にネットで査定依頼する
地域密着型の不動産会社に査定依頼をするにしても地域密着型の不動産会社を探し、その不動産会社が買取をしてもらえるか探すのは一苦労です。
そんなあなたにおすすめなのが、訳あり物件の取り扱いに長けている不動産会社にネットや電話で査定依頼する方法です。
例えば、「訳あり不動産プロ」を運営する「株式会社Alba Link」という会社では、訳あり物件を専門に取り扱っており、売却実績も多数あり買取事業も行なっているため訳あり物件の売却にお困りのあなたの味方になってくれるかもしれません。
- 不動産会社に一度査定をお願いしたが、ボロアパートのため買取できませんと言われた
- 事故物件で売却活動に億劫になっている
- 訳あり物件の処分に困っている
など今所有している訳あり物件の売却にお困りの場合は無料査定もしくは相談してみてもいいかもしれません。
他にも一括査定サイトで複数の不動産会社に依頼する方法など一概に売却活動と言っても様々な方法があります。
ぜひあなたにあった売却活動方法を探してみてくださいね。
さいごに
私自身親戚や友人に訳あり物件の売却方法の相談を何件か受けたことがありますが、やはりおすすめは今後の売却期間や必要経費を考えると不動産会社へ「買取」を行なってもらう方法が一番早く後々の面倒ごともないので良いのではないかと考えます。
もちろん売主様の状況によって売却方法も異なってきます。
訳あり物件とはいえ売主様にとっては大切なお住まいや土地です。
しっかりとあなたにあった売却方法を見つけ、気持ちいい取引ができることを願っております。
不動産売却は人生において経験することが少なく、知識があまりないことから売却活動に億劫になってしまいがちです。
ひとりで悩まずにまずはプロである不動産会社に一度相談し、今後どうしていくべきかを判断することをおすすめします。