ドローンを個人利用・法人使用している方にとって、国家資格となった一等・二等無人航空機操縦士資格を取得するか否か検討されている方が多いと思います。
今回は、実際に二等無人航空機操縦士資格を実際に取得してきましたので資格取得までの流れをご紹介いたします。
ドローン飛行に資格は必要か
結論、ドローンを飛行するために資格は必ずしも必要ではありません。
ドローン=資格が必要と勘違いしている方がいらっしゃいますが、資格がなくてもDIPSにてしっかりと申請手続きをすれば飛行することが可能です。
ただし、ドローン資格を取得するまではしなくとも正しくドローンに対する知識は資格がなくてもしっかりと学んだ上で飛行することをおすすめします。
また、飛行ルールは随時変更されていきます。
2022年6月までは航空法の規制対処となるドローンの重さが200gから100gに変更され、これまでは航空法の適応外だったドローンが現在では航空法対象になっています。
また、法人で使用する場合には資格の有無で信頼・安心感が変わりますので取得するメリットは大いにあると感じます。
なぜ二等無人航空機操縦士資格を取得したのか
私の主なドローン飛行用途は、不動産の屋根の状況点検です。
法人としてドローンでの屋根点検をしているため、ドローンについての知識取得および国家資格を持っていることの信頼性と安心感をお客様に感じていただきやすくなる。
というメリットから取得しました。
資格を持っていることでドローンに対してのある一定上の知識は担保している証明になりますからね。
もともと民間の「JUIDA」無人航空機操縦技能証明書を取得し携帯して飛行しておりました。
やはり民間資格は取得していたものの国家資格に変わったとなれば一般的に民間資格<国家資格の認識が強いため取得するメリットは大いにありました。
気になって見に来た方へも「最近国家試験ができてね〜・・・」なんて世間話の話題にもできたりします(笑
余談ですが、今所有しているJUIDAの資格は次回失効時は更新せず二等無人航空機操縦士資格一本化する予定です。
取得までの流れ(ドローンスクールに通って取得する場合)
- DIPS2.0(個人アカウント)にて技能証明申請者番号を取得
- スクールにて学科及び実地試験を受ける(スクールで免除になるのは実地のみ)
- 無人航空機操縦士試験案内サイトにて各種受験申し込みを行う(身体検査+学科試験)
- 合格後DIPS2.0にて証明書発行申請を行う
DIPS2.0にて技能証明申請者番号を取得する
ドローンスクールの申し込みをする前にDIPS2.0にて技能証明申請者番号を取得する必要があります。
普段利用しているアカウントが個人アカウントではなかったため作れず焦りました。
個人用のアカウントを開設し申請者番号を取得する点に注意してください。
スクールにて学科及び実地試験を受ける
ドローンスクールのメリットは、スクールにて実地試験に合格すると試験自体免除になることです。
スクールに行かずに直接試験を申し込むことも可能ですが、実地試験(基本)20,400円、限定変更19,800円必要になります。
腕に自信がある方であれば一発で合格してしまえばスクールに行くよりも資格取得費用を節約できますが、何度か試験に落ちてしまうと最悪スクールに行くよりも費用が高くなってしまう。
また、何度か試験に調整したはいいものの結局合格できずにスクールへ・・・なんてこともあるかもしれません。
もちろん実地試験だけではなくその他「身体検査」「学科試験」にも併せて合格する必要があります。
スクールでは、講習→試験の流れで受講できるため緊張感は多少ありましたが落ち着いて実践すれば合格できる感じでした。
気になるスクール費用ですが、私が行ったスクールはもともとそちらのスクールにてJUIDA資格を取得したこともあり、基本講習と限定解除(目視外)で136,400円でした。
初学者の場合398,200円と記載ありましたので実際の国家試験の費用と併せて初学者の場合415,200円必要。(私が通っていたスクール費用を参照)
ということになりそうです。(全ての試験を一発で合格した場合)
一等・二等無人航空機操縦士を取得するためのドローンスクールは複数ありますので一度下調べして比較検討してから決めることをおすすめします。
自身の操縦技術によって独学かスクールかを判断しましょう!
無人航空機操縦士試験案内サイトにて各種受験申し込みを行う
無人航空機操縦士試験案内サイトにて各種受験申し込みを行います。
スクールにて実地試験を合格することで試験が免除となりますので以下申請及び支払い・試験を受験します
- 受験資格の確認
- 【実地試験】回転翼(マルチローター)講習修了証明書の提出(免除申込み)
- 【学科試験】二等
- 【身体検査】書類での受験(私は書類(免許証の提出)で受験しました)
- 試験合格証明書発行申込み
受験資格の確認を行わないと各種試験に申し込みできませんので初めに確認を行いましょう
私が取得した際の受験料ですが、「身体検査(書類)」5,200円・「学科試験」8,800円でした。
合格後DIPS2.0にて証明書発行申請を行う
全て合格すると「試験合格証明書」の発行ができますのでそちらを利用しDIPS2.0から技能証明書発行申請を行います。
「試験合格証明書」の発行申請は先ほど紹介した「無人航空機操縦士試験案内サイト」にて発行依頼可能です。
DIPS2.0の「技能証明の取得申請へ」から新規で技能証明の取得申請を行いましょう。
私がいくつか申請で手間取った項目をお伝えします
- 名前のローマ字が逆のため申請NG
- 技術証明用写真が加工判定になり申請NG
- 技術証明用写真の背景に傷が入っていて申請NG
上記に挙げた3点が私が申請した際に却下となった項目です。
「名前のローマ字が逆のため申請NG」は、私がきちんと見ていなかったのが悪いですが、「大阪 太郎」を例にすると「taro osaka」と入力していました。
正しくは「osaka taro」で入力する必要があったため修正依頼で再申請が必要になりました。
「技術証明書用写真が加工判定になりNG」では、もともとJUIDAの資格申請の際には背景白で撮影した写真を証明写真用の背景に切り取って背景を変更した画像を利用していたのですが、そちらが「加工」とみなされ再修正依頼が入りました。
「背景に傷が入っていて申請NG」では、申請用の写真は「背景無地」で撮影しないといけません。
そこで白クロスの前で写真撮影してそちらの画像にて申請を行ったのですが、クロス自体に亀裂が入っており「無地」とはみなされなかったため再度写真を修正するよう依頼が来ました。
技術証明に利用する写真のため結構ちゃんと見られているようです
ようやく申請が通り、申請料3,000円を納付し無事発行申請完了。
修正依頼が3回もあったため、申請までに1ヶ月かかりました・・・。
修正依頼がなければ1週間程度で承認され、申請料納付まではここまで期間はかからないと思います。
さいごに
今回は二等無人航空機操縦士資格の取得についてご紹介いたしました。
実際に取得して感じていることが、「今はまだメリットはあまり感じない」です。
二等無人航空機操縦士資格を持っていても併せて第二種機体認証を受けている機体と併せて初めて効力が生じますが、今はまだ第二種機体認証を受けている機体を所有していないため通常通り包括申請で飛行しています。
「国家資格を取得している」というアピールには利用できるのでその点はメリットですが・・・。
スクールに通う・通わないの判断についてですが、個人的には通った方が確実。という判断となりました。
私自身ドローンの中の8の字飛行が苦手中の苦手で、仮に直接試験会場に行ったらほぼ間違いなく不合格だったと思います。
試験前に試験と同一内容にて一通り練習でき、その雰囲気のまま試験に臨めたのは大きかったです。
また二等ライセンスの詳しい試験内容などについては別記事にて紹介する予定です。
最後までご覧いただきありがとうございました。